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横川 秀夫 訳     
サミュエル E ストーン 最近の作品


序  生きるということの不可解

 答を見出す事のできない問題を追い求めながら 
夢のなかで私たちは明日を夢み日々を過していて
過ぎていく時間という自然を把握してはいおらず
今日という日の幸せを昨日の悲しみのなかに見失っている

大同小異


私たちは皆同質ではあっても多くの異なった人々は
どうにもやって行くことのできない世界に住みながら
意見や思想その他ある種の野蛮で無気力な人々をも 含め
私たちは単純でちっぽけな歌の下で戦争決議を美化し ている

権力と貪欲の国土にあっては優れた詩歌は邪悪であり
しばしば戦争を正当化する勝手な口実を与え
詩人たちは宣伝集団として分断され
必要のない戦闘と死を賞賛し喧伝している

昨日という国土のなかで私たちは明日のために生き
今日という日の重要性については全く気づいてはいな い
歩む一歩一歩ごとに私たちは悲しみにすすり泣き
そうした事だけが人間として私たちのできる唯一の方法 となっている


私たちの求める思想や欲望につういて言えば
この世界に於て私たちはみな似たり寄ったりだが
戦争を止めるために私たちはまずストライキをうたなけ ればならない
最終的には過激であるか従順であるかについては問題 ではない

直面する問題は私たちの心のなかで造成されたもので あり
生活という現実は安易な結論に飛躍することであって
男対男といった原初からの考え方そしてまた
富と権力に関する私たちの論争は幻想にすぎない

知っておかなければならないこと


昨日の夢の幻想のなかに生きながら
明日への希望は視界から遠のき色あせ
この世のたくらみの早いペースにとらわれて
正しいことから悪を識別することすらできはしない

貪欲と権力によって支配されているこの国土では
しばしば誤った認識に私たちは導かれている
勝利者たちはそうした傾向を貫こうと日々腐心していて
必要のない欲求と欲望によって私たちを支配しようとし ている

生きることの十字路に於て私たちは道を選択しなけれ ばならない
選択された道は永遠に続くべき石の中に投げ込まれ
真実と結末は誰も欲しはしない憤りをもたらし
私たちが行為するしないに関わらず私たちの過去に付 きまとっている

束の間の心の安寧を与えてしかくれない
注意すべき幻想から私たちは逃れようとする
生とは解決策のない混乱にとらわれたあがきであり
長い旅の一歩一歩ごとに私たちは過去から学んでいる

生とは私たちの身体と魂の精神的な探求の過程であり
その探求は風の吹くところへと私たちを導き
私たちの苦悩と艱難は代価つまり価格を持つが
愛という意味こそ知っておかなければならないことのす べてなのだ