序章 あなたの魂 (ユリギス・ブレカイチス) 霧の中 (ヘルマン・ヘッセ) パルチザンの葬儀 (ジョナス・アイスチス) 第 1 章 | 第 2 章 | 第 3 章 | 第 4 章 | 第 5 章 | 第 6 章 | 第 7 章 | 第 8 章 | 第 9 章 | 第 10 章 第 11 章 | 第 12 章 | 第 13 章 | 第 14 章 | 第 15 章 | 第 16 章 | 第 17 章 | 第 18 章 | 第 19 章 第 20 章 | 第 21 章 | 第 22 章 | 第 23 章 | 高村 光太郎 特集 | 萩原 朔太郎 特集 | BACK TO INDEX
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私の生活がまだ明るかったころ、 私にとって世界は友だちにあふれていた。 いま、霧がおりると、 だれももう見えない。 ほんとうに、自分をすべてのものから 逆らいようもなく、そっとへだてる 暗さを知らないものは、 賢くはないのだ。
不思議だ、霧の中を歩くのは! 人生(いきる)とは孤独であることだ。 だれも他の人を知らない。 みんなひとりぽっちだ。
ヘルマン ヘッセ (Hermann Hesse) トイツ詩人 (1877−1962) 出典: 弥生書房刊「新ヘッセ詩集」