霧の行進
輝く葉
空 間
君が香料の園
同じ道を歩く
あまりに
も遠くに旅して
わが風景画のいしぶみ
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わが風景画のいしぶみ わが風景画のいしぶみ。 われをして徐々に痛みに 責めせきたてる。 突きうがつ磨きぬかれたブロンズはいま 荒れはてた赤色に縁どられ 緩慢たる懊悩は 尖った無言の記憶を へんぺんとほのめかせ また、突きささる。 怠惰なる驚嘆は 醜く歪んだ栄光にねじまがり わが風景画のいしぶみ 塩辛い孤立にずぶ濡れて 屈曲した柳はしだれ 鉛筆の尖り 鉛のおもたさ わが風景画のいしぶみ 逃れるにすべもなし。
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